saludos60のブログ

ついに60代になりました。いいことも悪いことも一日一日を楽しんで暮らしています。

「試験の思い出」ー大学受験で得たものは

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今週のお題「試験の思い出」

 

 

もう44年も前の出来事ですが

まだ、昨日のように 

はっきりと、思い出すことができます。

 

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進路に迷っていた!

 

当時18歳の私は、何の道に進むか、迷いに迷っていました。

大好きな美術、芸術の道に進みたかったのです。

でも、画家やデザイナーでやっていく術を知らず

それに、そこまで自分に才能があるとは思えなかった。

そこで、教育学部の美術専攻、教師と言う道を選びました。

国立大学は、一期校、二期校があった最後の年。

(1949~1978まで実施されていた日本の国立大学の入試制度の区分)

 

 

選んだのは二期校。

試験は3月末。

高校の卒業式のあとなんですね。

もう、後がないのです。

落ちたら滑り止めで唯一受かった、

お金がかかる私立大学の文系学部。

でも、ここだと、美術とは、離れてしまう。

 

 

私の心は、激しく葛藤。 

両親は全て自分で決めることだと、何も言いませんでした。

私立大学は、入学手続き期限が厳しく、すでに、40万も、両親は支払ってくれていました。

申し訳なくて、すごく悩みましたが、やはり第1志望しかありません。 

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国立なら、その後学費で迷惑をかけないだろうし(当時年間12万程度)

行きたかった大学だったので、3月は、毎日毎日、猛勉強しました。

種目は、4教科+実技の5教科

 

 

 

そして、いよいよ試験の日!

 

ポカポカ陽気の3月下旬、早朝から混んだ電車に乗って2時間。

試験会場の、あこがれの大学に向かいました。

下見もしていなかったので、いろいろ心配でした。

朝のそんな電車の中で、ひときわ目を引く女の子がいました。

 

春っぽい木綿の小花柄。

ベージュ色のさらりとした手作ブラウスと、

ベルボトムジーンズ。

肩には大きな、画学生風の布ザック。

スラーッとした個性的美人で、

お人形さんのような目をぱちくり。

 

育ちの良さが、風貌にあらわれていて。

ひと目で、好きになりました。

 

友達になりたいな、あの子と。

 

 

後で知った彼女の名前は、まりこさん。

最終日の実技試験で、離れた席でしたか、同じ課を受けているのを知り、 

ああ、やっぱり!

とても、嬉しかったのを覚えています。

 

返りの電車で、思わず声をかけたい衝動に駆られましたか、できなかった。

まりこさんは、ずっと本を読んでいました。

 

また、会えるかな。

 

きっと会える。

自分にそう言い聞かせて。

 

合格発表の日!

 

1週間後、深夜ラジオで名前を呼ばれ、合格を知りました。

当時ラジオですよ、一番早いものは。

 

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すぐに、ラジオを聞いていた叔父から、おめでとうの電話がありました。

私も、寝床で自分の名前が読み上げられるのを聞きました。

ちょっとした感動でしたね。

 

 

 

翌日、大学の掲示板での発表を見に行きました。

ホントに受かってるのかな?と。

そして、また、彼女をみつけたんです。

駅から大学までは、長い坂道があるのです。

そこを、ベルベットのスーツを着たお母さんと、一緒に彼女は歩いていました。 

 

 

向こうは下り。

私は登り。

すれ違うとき、ちらっとだけ?

お互い見つめ合ったような。

 

あらっ!

という、視線だけ。

 

 

たくさん資料などを抱えて、楽しそうだったから、

彼女も合格したんだ!

 

やったー

 

明日からの大学生活が、バラ色に、なった気分でした。

その日は、父が大きなケーキを買って帰ってきました。

合格おめでとうって

ケーキに書いてありました。

 

生涯の友に!

 

その後、まりこさんとは?

もちろん、すぐに意気投合して、素晴らしい友人になりました。

学生時代はもちろん、働いて、それぞれ結婚して、子供を持ち、そして老齢期に入った今でも。 

まりこさんは、探究心旺盛て、何事にも積極的、まさに怖いもの知らずな天真爛漫さで、私はずいぶん影響を受けて来たと思います。

 

ふたりで、あちこち旅をしたり、

私の人生で、彼女との思い出は数え切れないくらい。

一緒に泣いて笑って生きてきました。

 

あの時から、もう、44年。

今はなかなか、会えないのですが、

多分死ぬまで、ずっと、友人。

 

試験の思い出は、受験の思い出。

それは、まりこさんとの出会いの思い出 

 

大学受験で得たもの。

それは、生涯の友です。

 

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早速、彼女にメールしようと思います。

 

あの時さぁー坂道で会ったの

覚えてる?

覚えてないのぉー?

 

 

それでは、Saludos!!!

 

 

 

ご訪問ありがとうございます。

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