3月のある日のこと。
ー〇〇先生、良かったら、お話しませんか。
ー私が、〇〇先生の使っている駅まで行きますから。
とつぜん、廊下で話しかけられました。
23歳の時でした。
まだ、産休補助講師をしていたころ。
同僚の方からです。
あ、はい、、、、
ビックリして何も答えられず。
忙しくて、それどころではなかったので。
ーあ、じゃあ電話します。
はい。
夜電話がかかってきました。
リーンリーン、となるなつかしき黒電話です。
母が出て、ご丁寧な自己紹介をされたみたいでした。
ーあの、良かったら、土曜の午後どうですか?
あのあの、、、、
あ、はい。
分かりました。
とりあえず承諾。
ということで、土曜の午後、職場から少し離れた喫茶店で会いました。
5歳年上の、東北出身、色白の、とても素朴な先生でした。
仕事ぶりはまじめで、まあ、とても良い人。
でも、詳しいことはまだ何も知らない。
冬になるとどうなりますか?(植物や生物が)
と、子供たちに質問したとき、
ー〇〇先生のほっぺが、赤くなります。
っと答えられたとか(笑)
リンゴのような、お顔の方で。
ーもう仕事は慣れましたか???
とか、世間話の後、
ーあの、あの、結婚考えてますか?
と。
本題に。
いえいえ、まだ、それどころではないです。
これから、まだまだ勉強して一人前にならないといけないし。
ーあの、あの、〇〇さんのことを、、、、好きなので、、、
ー結婚をしていただけませんか?
ーすぐが無理なら、まずは、前提に、お付き合いしてもらえませんか?
えーーーー!
これって、プロポーズってやつですよね???
いきなり来ました。
人生、初めての経験でした。
嬉しかったけど、困ってしまって。
自分が思い描く自分の結婚が、まだ現実的ではなかったのです。
まだまだ先、っと思っていましたから。
それにやっぱり、、、
〇〇先生に、そこまでの思いがまだなくて。
だんだん好きになっていくってこともあるでしょうが、
どちらかと言うと、先輩としてお付き合いしたかったのですね。
やっぱり、結婚は自分から盛り上がってこないと、ですよね。
ということで、翌日では悪いと思い、翌々日。
やっぱりお断りしてしまいました。
後で聞いたところ、当時、〇〇先生は、お見合い済み。
実はそのころ、ちょうど話が進みかけていたらしいのです。
それを聞いて、誰にも相談しなくてよかったと思いました。
でも、そんな時に、他の女性にプロポーズするなんて。
迷いに迷って、最後の賭けに出たのでしょうか。
その年の秋に、〇〇先生はご結婚されました。
結婚式には呼ばれなかったけど、なんだかほっとしました。
私はその年、無事採用試験に受かり、ようやく一人前に。
一度、研修会でお会いしましたが、相変わらずほっぺが赤かったです。
そして、校長先生になり、もう退職されたようです。
教育者として、尊敬される先生になられたのでしょう。
きっと、別々の人生って、運命で決まっていたのでしょうね。
そのあと、また同じようなことがありましたが、それもお断りして。
いよいよ、海外の勤務を考えたときに、夫と出会いました。
ああ、あの時断らなかったらなあ、、、、
後悔はしていませんけど(笑)
でも、また別の人生だったのでしょうね多分(^'^)
昔観た、この映画を思い出します。
監督 フランシス・コッポラ
主演 キャスリン・ターナー
キャスリンが、25年前にタイムスリップする話。
素敵な映画だった。
古い写真を見て、そんなことをふっと(笑)
回想シーン好きな、年寄りの一人になっています。
それでは、Saludos!!!